2022(令和4)年度岳南会戦没者等慰霊祭
護持会の皆様のご尽力で運営されてきた岳南会戦没者等慰霊祭は、本年より岳南会本会が引き継ぎ、去る6月5日、貞祥寺慰霊碑前でしめやかに行われました。毎年6月第1週の日曜日が例会となっています。
柔らかな日差しの中、貞祥寺ご住職岡本春海師の深い読経の声が緑の木々の間に流れ、参列者一同237人の先輩方のご冥福と平和への誓いを新たにしました。
結びに、吉岡徹同窓会長、次いで柳沢敬野沢北高等学校長による慰霊追悼の言葉が述べられ、第22回慰霊祭を終えました。
<同窓会長による追悼の辞(全文)>
本日ここに、第22回岳南会戦没者慰霊追悼の会が営まれるに当たり、母校同窓会・岳南会を代表して追悼の辞を申し上げます。
先の大戦で英霊となられ、母校を見下ろすここ貞祥寺の高台に合祀させていただきました237人の先輩の皆様、あの大戦が終わって本年で77年になります。この間世界は必ずしも平和一途ではありませんでしたが、残念ながら今またヨーロッパでは領土を占奪しようとする大国による悲惨な戦が勃発し、今なお続いています。平和を心から希求されながら、心ならずも人生を未完のまま閉じざるを得なかった先輩の皆様も、天上からこの現状を憂慮されておられることと存じます。
このような状況において私たち後輩は、戦後一貫して築いてきた「平和日本」、その根幹を成す「非戦の誓い」をかみしめ、二度と戦争への道を歩まぬよう、全力を挙げて参りますことを、ここに改めてお誓い申し上げます。
さて母校は、昨年開校120周年を迎えました。今、こうして皆様の御霊に向かい合いますとき、この120年という年月の重みをひしひしと感じます。この節目を迎えての記念行事を本年十月に行いますが、皆様にも是非天上からご参列いただきたく思います。
もう一点大事なご報告を申し上げます。
現在日本は少子高齢化が急速に進んでおり、その影響は子ども達の教育の場に顕著に表れ、この長野県では全県的な高等学校の統合・再編が行われております。母校、野沢北高校もその対象となり、野沢南校との統合による新校への移行が進められております。目下、創設される新校に我が野沢北高校の伝統と文化をいかに継がせていくべきか、学校・岳南会ともに手を携えて鋭意検討しているところであります。
先輩の皆様が築いてこられた素晴らしい実績を基に、120年にわたって培われた母校の伝統をしっかり受け継ぐ新校を創設して参ります。どうかお見守りくださいますようお願いいたします。
以上、私たち後輩の現在の思いの一端と母校の状況をご報告申し上げました。どうか安らかにおやすみください。
合掌